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VOL.205『風邪と薬』 [健康]

◆治すのは自分の中の免疫力
 冬は朝晩が寒く、乾燥した日々が続くので、風邪をひく人が増えます。最近ではコンビニでも風邪薬を売っているので、咳・発熱・喉の痛みなどの症状があれば気軽に薬を買うことができます。しかし、これらの薬を飲んでも風邪の根本原因を取り除いてくれるわけではないので症状は良くなりません。特に、風邪の場合は原因が多種多様なので、薬で直接治すものはありません。本当に治すのは自分のカラダであり、カラダの持つ自然治癒力なのです。徐々に回復してくるのは元の健康な状態に戻そうとするカラダが持っている免疫力によるものです。
 抗生物質や抗ガン剤・抗菌剤などは病気の原因と直接戦う薬ですが、これらの薬は医薬品の中でも例外的なものです。

◆医療用医薬品と一般用医薬品
 一般的に風邪薬は総合感冒薬と呼ばれ、どれもそれほど差はありません。通常は誰もがなじみ深いものを服用する場合が多く、親の代から飲んでいるものを使います。新しい薬の製造コストを考えると、古くから飲んでいる薬で十分とされ使い続けています。自分にはこの薬が良く効くと思って飲めばプラセボ効果で実際に効き目が高まります。このような総合感冒薬の成分は、鼻や喉の炎症を抑える作用のある抗炎症剤・鼻水を抑える抗ヒスタミン剤・咳を抑える効果のある鎮咳剤・呼吸を楽にする気管拡張剤・痰がからむのを抑える去痰薬などが主に調合されています。風邪薬を売っている薬局では、本人の喉の痛みや鼻水・発熱などの症状を聞いて、店の薬剤師がその症状に特化した風邪薬を推薦しますが、風邪の原因は不明で、症状も異なる上に、症状が出てからの日数も各々違うことから明確には判断できないのが実情です。風邪の場合、近所の病院の外来に行っても同様です。そこで、風邪の症状別に風邪薬を用意することが多くなります。
 医療用医薬品は病院で処方箋をもらい、処方箋薬局で処方される医薬品のことです。一般的に薬の効き目が強く、その分副作用もあるため、医師の処方箋によって薬の飲み方が指導されます。一方、ドラッグストアなどで自由に変える風邪薬などは一般用医薬品と呼ばれ、医療用医薬品に比べて効き目は弱いけれども、安全性が高いことが重要視されています。これらはカウンター越しに販売されるためにOTC(Over the counter)と呼ばれます。医療用医薬品と一般用医薬品では流通経路や価格設定の仕方が異なります。医療用医薬品は健康保険が適用され、薬価も公定ですが、一般用医薬品は製薬会社が自由に価格設定できます。また、一般用医薬品は広告が認められていますが、医療用医薬品は宣伝することができません。

◆ウイルスに負けないカラダをつくろう
 現在、風邪薬は全て対症療法です。風邪は呼吸器で炎症を示す疾患の総称で、病原体は単一ではありません。そこで、よく喉の風邪とか、お腹の風邪などと表現されますが、これらは全て別々の病原体によって起こるのです。ウイルスにも多数の型があり、有名なインフルエンザウイルスも風邪の一つです。
 風邪の病原体は数100種以上もあり、ほとんどはウイルスです。しかし、全てのウイルスに対して抗ウイルス薬を作り出すことはできないのが現状です。今日、新興感染症と呼ばれる新しいウイルスが世界中に次々と発症しています。これらのウイルスはヒトを介して感染するので爆発的に世界中で拡大する可能性を秘めています。現在、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が毎日ニュースになっています。これがヒト型のインフルエンザ(すでに中国ではヒト型インフルエンザウイルスが発見されている)に変異し、増殖することでパンデミックが起これば大変なことになります。
 たかが風邪と軽視せず、直ちに医師の診断と治療を受けることをお勧めします。風邪の対策には水分補給が重要です。良い水を飲み、寒さに負けず風邪予防しましょう。

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