So-net無料ブログ作成
検索選択

VOL.195『夏の日差しから肌を守る』 [体]

◆体の中から保湿するアミノ酸
 夏になり、女性にはお肌の大敵となる太陽の光(紫外線)が一段と強くなってきました。最近は皮膚の手入れによって潤いを補うのではなく、細胞の中で自ら水分を作り出すという新しいスキンケアの試みがあります。これはALA(5−アミノレブリン酸)と呼ばれるアミノ酸の一種で、細胞内のエネルギー産生を促進し、全身の皮膚の健康に寄与するといいます。
 ALAを配合した化粧品で効果を試験したところ、10日間で肌の角質層の水分量が平均1.8倍、弾力性が3倍に上昇したといいます。数日間で肌のハリが感じられ、シワや肌のキメなども改善されるそうです。目元など皮膚が薄く、乾燥しやすい部分ほどその違いが顕著だったとのことです。
 ALAは全身の組織に存在するアミノ酸で、鉄分と結合し、ヘムと呼ばれる物質となり、細胞内のミトコンドリアでエネルギーに変換され、ともに代謝水を放出するといいます。ALAと鉄分は分子量が小さいため肌に浸透しますが、美容成分の代表であるコラーゲンやヒアルロン酸などはタンパク質で分子量が大きいため、角質層を通して表皮の最下層部に存在する基底膜、さらに深い真皮までには届きません。ALAの体内での保有量は10代後半でピークとなり、その後減少していくといいます。

◆化粧品は角質層まで
 皮膚の表面は弱酸性で守られていて、外部からの異物が入り込むことを防ぐバリア機能を持っています。一般の化粧品が皮膚から浸透するのは表皮の一部の角質層までです。角質層にある水分と油分が混ざった成分を細胞間脂質と呼びます。その中心となる成分がセラミドです。角質層は体内の水分の蒸発を防ぐ役割を担っていて、体外からの化学物質の刺激や異物の侵入を防ぐ働きがあります。化粧品に含まれる保水液(水分や電解質など分子の小さいもの)などは角質層の隙間を浸透していきますが、その内側、深部の表皮まで到達することはありません。化粧品の作用が及ぶ範囲は薬事法で角質層までと決まっており、浸透は角質層に限られています。また、タンパク質成分を含んでいる化粧品は分子量が大きいので角質層まで浸透することはできません。
 アミノ酸が2個以上結合しているものをタンパク質といいます。例えばヒアルロン酸はタンパク質なので角質層まで浸透することはできませんが、水分を取り込む能力が高いので保湿効果はあります。化粧品を落としてくれる洗顔料やクレンジング剤には界面活性剤が含まれており、肌の油分や水分を溶かして同時に落としてしまいます。界面活性剤は油分であるセラミドも剥がしてしまうので、肌の乾燥が進みます。保湿剤にも界面活性剤を含むものがあり、肌の保水力は低下します。

◆直射日光を避けて肌を健康に
 薬用化粧品というのは医薬部外品のことで、こちらは薬事法で認定されていますが、ある程度の副作用も許されています。化粧品は薬事法によって医薬品のような効果を宣伝することができません。また医薬品のような効果や効能は期待できませんが、その分副作用もありません。副作用が認められる化粧品は薬事法違反となります。
 スキンケア化粧品で日焼け止め化粧品には紫外線をカットして肌の白さを保つという機能と、保湿化粧品で肌の湿度を保つ働きがあります。これらはどちらも自身の本来の状態を保ち、皮膚の細胞の健康を保つための化粧品と言えます。とはいえ、夏の日差しが強い時にはなるべく直射日光を浴びないに越したことはないようです。

VOL195.jpg